繰り返すセコイズム。

せこくつつましく、セコ充を目指してセコ活をしています。

読書

本屋の平積みでたまたま並んでいた「土地」をタイトルにした2冊

本屋に立ち寄った時、平積み台に「土地」と付いたタイトルの本が2冊並んで置かれてあったので、続けざまに読んでみた。1冊は『白い土地』、もう1冊は『人間の土地へ』。前者は福島原発事故の帰還困難区域を、後者は内戦で混迷するシリアを舞台にしている。2…

Amazonプライムでアジア映画(24)『アクト・オブ・キリング』『ルック・オブ・サイレンス』とインドネシア大虐殺を考える

元旦から、インドネシア大虐殺をテーマにした映画と本である。新型コロナが感染拡大なので、初詣にも行かず、自宅で大虐殺の映画である。他にすることもないので、感想まで書いている。いったいなぜ、新年早々からこれらの映画を見てしまったのだろうかと、…

とりとめなくアジア本を4冊

コロナ禍で旅に行けない日々が続き、台湾の夜市や東南アジアの市場で密になりたいという気持ちを抑えつつ、最近はアジア関連の本を読むことが増えている。映画も、日本の映画かアジア関係のものしか見ていない。しかし、そうしていると、いろいろなところで…

香港クライシスについて考える3冊

新型コロナの感染拡大、そして、6月の香港国家安全法の施行以降、香港の民主化デモには逆風が吹きまくっている。新型コロナの拡大防止を理由に集会は禁じられ、選挙も延期されて民意を問う機会は失われた(9月)。さらに、香港独立を支持する民主派議員4人の…

台湾に想いを馳せながら歴史を考える3冊

11月まで新宿K’s cinema 行われていた「台湾巨匠傑作選」は、大阪・名古屋でも行われ、このたび吉祥寺アップリンクでも行われることとなった。チョン・モンホン(鍾孟宏)監督の『停車』のブラックユーモアに、こんな監督がいたのか!と舌を巻き、久しぶりに…

外国人労働者と移民について考える新書5冊

ここのところ、外国人労働者問題とか技能実習生問題とか移民とか、そういった本を固め読みしていた。このあいだは日本に移住して長く暮らす「移民」を中心にしたノンフィクションを読んだが、今回は、2019年から2020年にかけて出版された新書本を固め読みし…

となりに住む「移民」の人たちを考える3冊

日本の異国:在日外国人の知られざる日常 団地と移民 課題最先端「空間」の闘い 芝園団地に住んでいます : 住民の半分が外国人になったとき何が起きるか いずれも2019年に書かれた、主に日本で暮らす移民についてのノンフィクション。最近の本であるのに、書…

タイの社会と現代史を違う角度から見てみる3冊

『ジット・プミサク 戦闘的タイ詩人の肖像 』 『カラワン楽団の冒険 生きるための歌』 『タイ・演歌の王国』 富田克也監督の「バンコクナイツ」という映画があり、この映画の中ではタイの詩人ジット・プミサクの詩が引用され、そしてジット・プミサクの幽霊…

不寛容にならないために心に余裕を持つ読書3冊

お題「#おうち時間」 在宅ワークになってみると、会社の行き帰りの電車内で読書をしていた時間が無くなり、すっかり本を読むペースが落ちてしまった。自宅ではなかなか本を読むことに集中ができない。目の前に仕事用にパソコンがあると、オフへの切り替えの…

文明と原始、都市と辺境、そしてコロナ

何年か前、アマゾンの熱帯雨林に暮らす先住民「ヤノマミ」の本を読んだとき、現代にもこんなアニミズムな世界があるのかと印象に刻まれたものだった。 ヤノマミ (新潮文庫) 作者:国分 拓 発売日: 2013/10/28 メディア: 文庫 そして、そのアマゾン奥地のヤノ…

GダイアリーのGは「ジェントルマン」のG

昨日4月11日は、タイの反政府デモで日本人カメラマンが銃撃されて死亡してから丸10年だった。バンコクを震撼させた、いわゆる「暗黒の土曜日」の事件だ。 https://www.nikkei.com/article/DGXNNSE2INK09_Q0A410C1000000/ そして、ちょうど読み終えた『バンコ…